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参院選、「N国」がもたらすもの

2019.08.08

 参院選後、なにかと表メディアに露出の機会が増え、実際に投票した方たちの「戸惑い」「賛同」「希望」「絶望」などの感情がはっきり分かれているのではないかと感じる。
「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首の言動や、行動に関してである。
6年前の結党以来、彼を取材していたフリーライターの畠山理仁さんが、選挙ドットコムに、「N国」の立花氏のことを前編と後編で詳しく書いている。

 ネット選挙解禁になったことから、「諸派」扱いされる「N国」がとった戦術とはなにか。様々な選挙の現場を「国会に議席を取るため」を戦略とし、過激な発言や公職選挙法の裏をゆく「政見放送」のネット利用。従来の国民の代表となるべく切磋琢磨して、組織の協力を得、支持を広げるといった戦術が「陳腐」なものに思えるほど、徹底した「議員になるための戦術」が功を奏したわけである。

前後編を読んで、複雑な思いに囚われた。

 主要メディアが取り上げることのない「諸派」の候補が表舞台に飛び出し、なおかつ、「政党要件」を満たすまでにとった6年間の行動は、「普通の市民」が国会をはじめ、地方議員などになるには「絶望的な高さのハードルを超える」ためのあざとさを通り越した手法であった。

読後の感想は決して愉快なものではない。私が批判し続けている大阪維新のあざとさと強さ、「殆どの大阪人が知らないだろう」人が堂々トップ当選する現実。

 「選挙に行けば何とか現実を変えられる」と淡い希望を抱いていた人たちが、選挙に行くことすらせずに「寝て」しまい、一方で、「過激な発言」や「常識」というものとは真逆の言動を繰り返すことから、ネット社会で市民権を得、実際の投票行動に駆り立てる。

この間の政権与党の傍若無人ぶりなどから「あきらめ」の受け皿だと思って投票した人たちもいたはずだが、当選後の「政局」目当ての勢力拡大図などをどんな気持ちで見ているのだろうか。

NHKの受信料問題を云々したいわけではなく、「選良」だとか「国を代表する」だとか、本来の市民、国民の代わりに議会で将来、未来を考える人たちが増えることを祈るしかない気持である。

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