2度目の住民投票 市民はどう取り組んだのか

2020.11.24

2015年の住民投票の際には個人後援会で「反対票を」という運動を、今回は「大阪・市民交流会」の共同代表の一人として参加した思いを、不定期のブログとして記録させていただきます。

2度目の住民投票の記録として その1
11月1日の午後10時44分。NHKの速報が「反対票が上回ることが確実」になったと報じた瞬間、大阪・市民交流会の事務所スペースで大型テレビを前に開票を見守っていた多くのメンバーから歓声が上がりました。圧倒的な力を持つといわれる「大阪市廃止・分割」構想を進める陣営に対し、市民がNOを突き付けた瞬間でした。しかも5年前よりも反対票数の差が上回る結果は、「市民交流会」に参加された多くの方たちはもとより、まったくの個人で反対運動を展開された人たちの必死の努力が実った結果だと思います。

様々な形で大阪維新の会の方向性・方針に疑問を持たれ、独自に活動されている方たちと、大きな枠組みで一緒に活動する場を作れないだろうか。そんな数名の有志の思いから「大阪・市民交流会」という任意の市民グループが立ち上がりました。

新型コロナ緊急事態宣言などの影響で、当初の予定よりは取り組みが遅れたものの、核となる参加団体に集まってもらい、それぞれがこれまでに活動されてきた具体的な運動の進め方を継続しつつ、こうした運動の経験が全くないという人たちに参加してもらう方向はないのだろうか。そのために必要な旗印、「統一テーマ」を参加者の投票で決めました。

それが、「都構想にもう一度NO!」というキャッチフレーズに決まった時は、維新の会やマスコミが「都構想」という言葉を使うたびに違和感を感じていた人も多い中で、「意外」に感じたものです。しかし、「都にもならない都構想」という5年前にも使い、ある意味「とんでもない構想」という中身の無い実体を表すには、逆にぴったりだったかもしれませんし、維新の会や今回賛成に回った公明党が「都構想」という言葉を使うたびに空疎で皮肉な響きを感じるようになりました。

共同代表の一人として「市民交流会」で今回の反対票運動にかかわった一人のブログとして今後、記録を残す意味でも書き綴りたいと思います。ただし、不定期で気が向いた時にというわがままをお許しくださいませ。
平松邦夫 (2020年11月24日)

街頭署名活動第一弾を終えて

2018.01.22

1月21日(日)に公共政策ラボとして大阪市を知り・考える市民の会との合同街頭活動を実施しました。

午後1時から東住吉区の駒川商店街前で久しぶりの街頭活動。
私のSNSを見たよ…といって署名用紙を貰いにきてくださる方もあり、一時間ほどの街頭活動を無事終えました。2015年の住民投票反対票運動をした時、一緒に活動してくれたボランティアの方も顔を出してくれました。 (さらに…)

大阪市をなくさないで!署名活動参加

2018.01.17

いわゆる「大阪都構想」に向けて法定協議会が開かれていますが、その第6回が昨日開催されました。関西のニュースなどでも取り上げられていましたが、今は正式には「大都市制度(特別区設置)協議会」という名称ですね。 (さらに…)

新年あけましておめでとうございます。

2018.01.01

明けましておめでとうございます。
2018年、希望に満ちたことを年の始めに書きたいのですが、大阪市民として素直にそうした気持ちになれないことが残念です。

というのも大阪市を潰し、政令指定都市としての権限を大阪府に召し上げられるとしか言いようのない「特別区」構想の住民投票をこの秋に仕掛ける動きが一向に収まる気配がないからです。

こうした動きに対し、「大阪市民会議」という有志の団体が「大阪市の存続を求める」署名活動を展開しているのにもそうした背景があります。前回の住民投票の際に私の個人後援会「翔の会」(2017年5月解散)を通じて、多くの方のご協力を頂きながら24区で訴え続けました。そして多くの市民が自主的に町に繰り出した結果、大阪市が残ったことはご存じの通りです。

公共政策ラボ 再起動へ!

市民のいのち、暮らしを守るために地方自治体がやらねばならないもっと大事なことがあるのではないか。市長を4年間経験させてもらった私には、今の大阪市が何を目指しているのかよく分かりません。見方を変えれば「大阪市」を潰すことだけに注力しているから、逆に当然の方向性なのでしょう。

国民のいのち、暮らしを守るという本来の政治を取り戻すためにも「公共」というもののあり方が、今ほど問われているときはないのではないか。「公共政策ラボ」は2012年に立ち上げました。会員の方にシンポジウムやセミナーのご案内、学習会などを通じて活動を展開してきました。会員募集を中断していましたが、この度、会員募集を再開することを決めました。

今後、様々な機会を通じて本来の公共はどうあるべきか、また大阪の現状などを「大阪を知り・考える市民の会」と連携しながらシンポジウム、学習会、セミナーなどを開催していきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。会員募集の案内などは整理でき次第ご案内申し上げます。

9月9日の学習会に向けて

2017.09.06

まだ全部は読めていませんが、このブックレット第1章で語られるシカゴ教職員組合のサラ・チェンバースさんの講演内容は衝撃的です。
新自由主義というひと言でくくられる傾向のある「改革」というマジックワードに敢然と立ち向かったアメリカ・シカゴの教職員組合の取り組み。

・標準テストで悪い結果を出した学校は閉校になる
・2013年、市長任名の教育委が50校を閉校
・デトロイトでは教育長はおらず「危機管理官」(教育経験なし)にビジネスマンが
・ニューオーリンズでは公立学校はゼロ。公設民営学校だけ などなど

これは第1章のはじめの部分だけで出てくる事例です。
サラさんは、これだけ短期間に民営化が進んでしまった原因として学力テストの結果を使われ、教育委員会ではない危機管理官の下で教育行政が担われたからだといいます。

こうした事例だけでなく、表紙に足立とあるのは東京の足立区の例です。
日本が後追いをする欧米の教育「改革」システムをいち早く取り入れたのが足立区だと思われると第2章で山本由美さんが分析しています。
・一斉学力テストの導入と結果公表
・学校選択制により小規模校を淘汰

アメリカの事例や足立区の事例を見て、大阪の教育について「同じ道をいってるやん」という感想を持ちました。

恵まれた環境で生活できる子どもたちばかりではなく、アメリカの例でも貧困層の多く住む地域の学校が「狙われた」結果が見える。子どもたちが社会の一員として健全な人生の一歩を踏み出すべき「学校」が誰のためにあるのか。

9日の学習会は大阪の教育現場のナマの実態を知ることにより、地域社会や保護者や教育者が一体となって子どもたち、ひいてはこの社会のために何が必要なのかを考える入口になると期待している。

市民学習会Part11の詳細はこちら

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